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2025.12.03

椎間板ヘルニアを経験した人こそ運動が必要な理由──構造から再発予防まで徹底解説──

椎間板ヘルニアを経験した方の多くが、
「また痛くなるのが怖い…」
「腰に悪いから動かないほうがいいのでは?」
と不安を抱えています。

しかし結論から言うと、
椎間板ヘルニアを経験した人ほど運動が必要です。

この記事では、

  • 椎間板の構造

  • 弱りやすい理由

  • ヘルニアの自然経過

  • 再発リスク

  • 運動が必要な科学的根拠

これらを専門的に、でも一般の方にもわかりやすく解説していきます。


◆ 1. 椎間板ヘルニアとは?まずは椎間板の構造から理解する

私たちの背骨と背骨の間には、
**衝撃を吸収するクッション「椎間板」**があります。

椎間板は次の2つの部分でできています。


● 髄核(ずいかく)

椎間板の中心にあるゼリー状の部分。
水風船のようにぷにっと膨らみ、衝撃を分散させます。


● 線維輪(せんいりん)

髄核を外側から包む厚い壁。
何層にも重なった丈夫な繊維で、髄核が飛び出さないよう守っています。


● 椎間板ヘルニアとは?

この線維輪にヒビが入り、
髄核が外に飛び出した状態です。

「クッションの壁が破れて中身が漏れた」
そんなイメージです。


◆ 2. 椎間板はなぜ弱りやすいのか?

椎間板は非常に優秀なクッションですが、実は“弱点”もあります。


● ① 血管がほとんどない

椎間板には血管がほとんど通っていません。
そのため、損傷しても血液が修復してくれない“治りにくい組織”です。


● ② 栄養は「動いたときの圧力」でしか届かない

椎間板は、動くことで
「押される → 戻る」
という圧力変化が起こり、それが栄養交換のポンプ作用になっています。

動かない生活が続くと、この働きが弱まり、椎間板はどんどん弱っていきます。


● ③ 10代後半から変性が始まる

研究では、椎間板は10代後半から徐々に

  • 水分が減る

  • 弾力が落ちる

  • ヒビが入りやすくなる

という変化が始まることがわかっています。

つまり椎間板は、
動かなくても年齢でも自然に弱っていく構造なのです。


◆ 3. ヘルニアの自然経過:実は“自然に良くなる”ことが多い

意外に聞こえるかもしれませんが、
椎間板ヘルニアは自然に小さくなる可能性が高い疾患です。

MRI研究では、
70%以上のヘルニアが小さくなる と報告されています。

その理由は次の通り。


● ① 飛び出した部分が乾燥(脱水)して縮む

体が異物として認識し、水分が抜けていきます。


● ② 免疫細胞がヘルニア片を分解・吸収する

マクロファージという細胞が働いて、飛び出した髄核を処理します。


✔ ポイント

ヘルニアそのものは小さくなりやすいですが、
椎間板の弱い部分はそのまま残ることが多いのが現実です。

これが再発につながります。


◆ 4. 椎間板ヘルニアの再発リスクは10〜30%

ヘルニアは良くなりやすい一方で、
再発率は10〜30%と比較的高いことが知られています。

再発しやすい人の特徴は以下の通り。

  • 長時間の座り仕事

  • 腹圧が弱い

  • 股関節がうまく使えない

  • 腰だけで曲げる動作が多い

  • 前屈・ねじり動作が多い

  • 運動不足

  • 体重増加

これらの条件があると、椎間板の弱い部分に負担が集中し、再び傷つきやすくなります。


◆ 5. 運動が椎間板ヘルニアの“根本対策”になる理由

「腰が痛いなら安静にすべきでは?」
と思う方もいるかもしれません。

しかし、ヘルニアにおいて
安静こそが再発リスクを高める原因になることも多いのです。

運動には次のような効果があります。


① 椎間板に栄養が届く

動くことで椎間板のポンプ作用が働き、代謝が改善します。


② 腰に負担をかけない動作が身につく

股関節の使い方や腹圧の入り方が改善し、椎間板への負担が低減します。


③ 深層筋が働くことで腰が守られる

腹横筋・多裂筋などの“コルセット筋”が機能しはじめることで、再発しにくい腰になります。


④ 痛みや動作への不安が軽減する

「動くと痛いのでは…」という恐怖心が解消され、筋緊張が和らぎます。


◆ まとめ:椎間板ヘルニアは“動くほど守られる”

この記事のポイントをまとめると…

  • 椎間板は血流の少ない弱い組織

  • 動かすことでしか栄養が届かない

  • ヘルニアは自然に小さくなることが多い

  • しかし再発率は高い

  • 正しい運動こそが唯一の根本対策

つまり、

🔶 「椎間板は、動くほど守られる。」

ということです。

怖さから体を守るために動かなくなる人は多いですが、
実際はその逆で、適切な運動こそが腰を再び強くする一番の方法です。

あなたの腰が長く健康でいられるように、
今日から少しずつ動く習慣を取り入れてみてください。

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